FX考察・英ポンド
英国のBOEが10/6示唆mm買取による量的緩和の拡大を決定。
規模は、2750億ポンド。200億ポンドから増額ですね。世
界経済の減速、欧州債務問題を原因とした経済の脆さが出
てきたと思います。また銀行の資金調達環境の厳しさが背
景でしょう。金融市場の混乱、銀行の資金調達環境に配慮
した政策対応は英国らしい気がします。とはいえ英国内で
も財政緊縮などで経済は減速気味である。この政策はイン
フレを見通しについても目標の2%を下回るので追加緩和
が必要としている。
今年は、原油価格の上昇、食料品価格の上昇から世界的イ
ンフレ懸念が高まっていた。足元でのインフレは、ピーク
を脱した感があるがコアインフレは上昇にある。インフレ
の沈静化の判断はちょっと早いであろう。少し長い目で見
るならば、1:米国のQE2が6月末で終了し流動性相場に警
戒感が生じる、2:欧州債務問題の深刻化でリスクオフの
動き強まり、コモディティ相場に調整、3:グローバルな
景気減速でインフレ圧力が弱まる、4:価格が横ばいでも
ベース効果で来年はインフレ率が下がる。
来年は、インフレ率が下がると見込む。
英ポンドは、BOE のなかでもタカ派、ハト派の考え方から
欧州債務問題の深刻化、金融市場の混乱を経て7-9月に
水準を下げています。米国は時間軸効果を、ユーロ圏は利
下げを、日本の利上げも多分ないでしょう。これらから推
測するに金利面ではポンドが下落の可能性は少ないでしょ
う